2015年03月01日

中野区の「飼い主のいない猫」対策!

猫ポスター.jpgとうとう、中野区でも保健所作成により、こんな「飼い主のいない猫」のポスターが掲示されるようになりました。

猫の迷惑被害に合っている人たちと、猫にえさを与える人たちの間の摩擦が起こりがちで、とかく、「餌やりはやめよう」という短絡的な解決に乗り出しがちな状況が続いていましたが、中野区でも少しずつ状況が変化してきたようです。私たちがNPOとして、飼い主のいない猫の対策のため継続してきた、いわゆる「地域ねこセミナー」などの活動が、微力ながらこの変化に貢献できたかもしれない、と、大変嬉しくなりました。

もちろん、まだまだ、すべての小さな命あるモノたちが大切にされるようになるには、道半ばです。でも、もし小さな命を大切にできるならば、それは、私たちの生活の本当の豊かさの一つの証にもなるはずなのです。少しでも多くのかたの意識が変わっていきますように。

posted by 猫と花地域環境ネットワーク at 15:46| 日記

2015年01月14日

地域ねこセミナー開催します

謹賀新年! 今年も、地域ねこセミナー開催いたします!

動物に関わる状況は、今年も刻一刻、変化してきています。
この変化が、少しでも「改良」される方向になりますよう。
私たちは、引き続き、地道に活動していきたいと思います。
まずは、またまた、地域ねこセミナーを中野区江古田で開催します。
是非ご来場ください。

●日時:2015年1月29日(木) 14:00〜15:30
●場所:江古田区民活動センター
●講師:猫と花地域環境ネットワーク理事長 星野新一

●お問い合わせ:江古田区民活動センター
           運営委員会事務局 03-3954-6963
posted by 猫と花地域環境ネットワーク at 16:06| 日記

2013年09月08日

「えさやり禁止」は「地域ねこ活動」を妨害する

飼い主のいない猫へのえさやりは、「ねこ迷惑」の意見と、「命あるねこを守りたい」の意見が対立する火種になりがちです。
「えさをやるから、ねこがくる。」VS「ねこがいるから、えさをやる。」よく耳にする対立ご意見ですね。

猫と花地域環境ネットワークの地域ねこセミナーにお招きした講師のお一人、新宿区保健所の高木さんは、この件に関して、明解なご説明をなさいました。現在、もっとも有効とされている飼い主のいないねこの問題解決方法である「地域ねこ活動」を推進するにあたっては、えさやりを禁止はだめなのです。

なぜか。
@ねこは縄張り内でえさを探すために、ごみの集積場やゴミ箱を荒らすことになる。
Aえさをもらっていた場所と時間に姿をみせなくなるだけで、縄張り内に棲息し続ける。
 (ねこは自分の縄張りを保持する習性があります。)
Bねこにえさをあげる人は、猫をみかけた場所であげるので、餌場が少し移動するだけとなる。
C地域ねこ活動で重要となる不妊・去勢手術をするために、猫の数は、出没場所がわからなく、保護することが難しくなる。
Dえさを継続してあげることによって可能な、その場所のねこの数を把握や、不妊・去勢の効果測定をすることができなくなる。
Eもし、手術ができたとしても、術後のねこと迷いねこ、飼い猫などの情報がなくなり、判別ができなくなる。
F地域住民のルールをめぐる対立をあおることとなる。

「ねこ迷惑」の意見が上がってきたとき、えさやりを禁止する、それですべてが解決するわけではない、ということです。
逆に、表面上解決したようにみえて、問題が先送りされてしまうだけなのです。
ねこは増え、ゴミが荒らされるようになる。あるいは、隣にえさやりの場所がうつるだけ。
そして、ねこ迷惑派と守りたい派の対立は、ずっと、続くことになります。

この終わりのない、対立の状況を絶とうとしようとする活動、それが「地域ねこ活動」なのです。
なんとか、この対立が、終わりますように。
次回も、この話を進めていきましょう。
posted by 猫と花地域環境ネットワーク at 18:23| 日記

2013年08月22日

サザエさんちのたまちゃん!?

前回のお話では、日本で通常見られるネコは、「野生の」ネコではなく、「運悪く、後天的に」飼い主のいない「イエネコ」だということをお伝えしました。

それでは、なぜ、こんなに「飼い主のいない猫」が街中にいるのか、の答えは、「サザエさんのたまちゃん」なんです。「は?」・・・
実は、これは、セミナーで毎回お世話になっている、NPOねこだすけ代表の工藤さんのお言葉。

つまりですね、人間がネコの習性を利用しねずみ被害防止のために飼育してきたのですが、かつて、首になわをつけて飼っていた絵も残されていたようですが、サザエさんちのたまちゃんに代表されるように、そのほとんど全てのネコが家の中と外を自由に行き来する放し飼いされてきたことに原因があるということなんです。そして、飼い猫に不妊・去勢手術するということも、ほとんどその習慣がなく、人間の予定や都合とはまったく関係なく、子猫が生まれてきた訳です。そうなると、すべての子猫は飼えない。飼い主のいない猫が存在することとなります。
それから、飼い主の都合で、もちものを捨てるように、飼い猫を捨ててしまう人もいます。
(ちなみに、それは、立派な犯罪ですよ!遺棄犯罪100万円の罰金)
街が都会化してきて、家が密集し、道路の舗装化が進むと、ちょっとネコがおトイレできる場所もなくなり、問題となりやすくなります。くさい、汚い。。。!!

人間の都合で家畜化し、人間の都合で捨ててしまい、人間の都合で邪魔だという・・・これって、人間としてどうなんでしょうかね。!? 

しかし、法律上、猫は、カラスなどとは異なり「動物愛護法」の対象である「愛護動物」(注1)なのです。それは、飼い主がいるかいないかは、全く関係なし。
さて、次回には、あちこちの場所で問題視される、いわゆる「えさやり」について、話をすすめようと思います。愛護動物にえさをやるのは、やはり問題なんですかね。そのあたりのことです。

(注1:動物愛護法より抜粋 愛護動物とは・・
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S48/S48HO105.html  第44条)
一、牛、馬、豚、めん羊、やぎ、犬、ねこ、いえうさぎ、鶏、いえばと及びあひる
二、前号に掲げるものを除くほか、人が占有している動物で哺乳類、鳥類又は爬虫類に属するもの
posted by 猫と花地域環境ネットワーク at 18:30| 日記

2013年08月13日

「野生の猫」って?

いやはや、毎日本当に暑すぎる毎日です。いかがお過ごしでしょうか。
「継続は力なり」を提唱し、少しずつ、地域ねこ活動を続けておりますが、このブログは、なんとも長い間、お休みばかりとなってしまっておりました。
でも、個別の問題にぶつかるごとに、やはりより多くの方たちに、飼い主のいない猫のことやこの活動の意味を知っていただくことが大切ということを実感。このブログとて、とても小さな窓口にすぎませんが、もう少し精進して皆様にお伝えしていこうと思います。

今まで、開催を重ねてきた猫セミナーでの講師の先生たちのお話は、NPO猫花ネットの財産!
いただいたお話を、メモや資料や記憶を掘り起こして、少しずつご披露したいと思います。

さて、今日は、そもそも、なぜ街に飼い主のいない猫がいるのか、について。

いわゆる野良猫さんたちについて「野生の猫は自分でいきるから放っておけばよい」という発言を耳にします。「野生の猫」って、どういうことなのでしょうか?

ウィキペディアで見てみると猫の定義は、以下のとおり。
「ネコ(猫)とは、狭義にはネコ目(食肉目)- ネコ亜目- ネコ科- ネコ亜科- ネコ属に分類される小型哺乳類であるイエネコ(学名:Felis silvestris catus)の通称である。人間によくなつくためイヌと並ぶ代表的なペットとして世界中で広く飼われている。
より広義には、ヤマネコやネコ科動物全般を指すこともある(後述)。
cat.jpg

ネコの起源は、ネズミを捕獲させる目的で飼われ始めた(狭義の)ヤマネコ(Felis silvestris)の家畜化であり、分類学上はヤマネコの1亜種とされる[1]。人によくなつくため、多くが愛玩用のペットとして飼育されており、本項ではこれについて解説する。」


現状日本で、私たちが呼んでいるのは、「イエネコ」であって、種として家畜化されたものを「ネコ」といっているのですね。つまり、野良猫さんは、あくまで「イエネコ」なのであって、「運悪く、後天的に」飼い主がいないということで、野生ではないのです。
「イヌ」も野良犬のほかに「野犬」とがいう呼び名があるけれど、野生のイヌではないのと同じ。

「イエネコ」は、日本では、文献上、飛鳥時代に仏教の伝来とともに大陸から渡来したとされ、江戸時代には養蚕業のおりに、そして明治時代には、ペストの対策として、ネズミを捕るネコが飼育された、とのこと。つまり、人間がネコの習性を利用し、ねずみ被害防止のために飼育し、そのため家の内外で自由な生活をさせていたということなのです。

それにしても、なぜ、こんなに「飼い主のいない猫」が街中にいるのか、次の回では、もう一度、そこのところをお話します!

posted by 猫と花地域環境ネットワーク at 12:49| 日記

2013年03月05日

地域ねこセミナーin 鍋横

ようやく暖かくなってきました。
寒さが厳しかったこの冬も、飼い主のいない猫の捕獲と去勢・不妊手術の活動を、継続的にし
てきました。猫にとっては、本当にリスクの高いことですが、春に向けてまさに「猫算」的に増えることを避けるために行いました。無事に手術を終え、元の場所に戻った猫たちが、これから平穏な暮らしができるような環境づくりも、私たちの任務のように思います。

さて、そんな一連の「飼い主のいない猫」のための活動を、少しでも多くの方に知っていただくための「地域ねこセミナー」! 今度は、中野区鍋横区民活動センターで開催することになりました。3月17日(日曜日)です。今年度最後のこのセミナーでは、いつもお世話になっているNPOねこだすけの工藤さん、そして新宿区の高木さんに加え、今回初めて、弁護士の林太郎さんにもお話を伺うこととなりました。地域ねこ活動について、まだ良くご存知ない方はもちろん、最近の状況など、現場でご活躍のみなさんから新しい情報も伺える機会です。是非どうぞご来場ください。

地域猫セミナー1303鍋横.pdf
ただ今、中野区の情報掲示版に、あちこち、ポスター貼り作戦を展開中です。本当に忍耐と体力勝負の作業なんです!あなたのご自宅の近所の掲示板にもひょっとしたら、お邪魔しているかもしれません。見つけていただけたら嬉しい限りです。トップページからもこのポスター(ちらし)がダウンロードできます。ご近所のかたや、お知り合いのかたにも、お知らせください。
posted by 猫と花地域環境ネットワーク at 16:37| 日記

2013年01月14日

TNR継続中!

今日は、たいへんな雪となりました。みなさまいかがお過ごしでしょうか。

猫と花地域環境ネットワークでは、昨年末から年明けの間もこの寒さに負けず、飼い主のいない猫のTNR活動を各地で継続しています。TNRとは、T=トラップ(捕獲)、N=ニューター(手術)、R=リターン(戻す)という活動。地域ねこ活動の中でも、「鍵」となるものです。(「地域ねこ活動」については、このNPO猫と花地域環境ネットワークのWebサイトの中で概説していますので、是非ご覧ください!)

猫にとっては、妊娠出産という大変な事業を回避できるというものの、たいへん負担になるのも確かです。私たちもそのあたりを心して、この活動にあたっています。寒さのこと、ノラ猫が狭いケージで耐えられるかどうか、など心配はつきません。また、捕獲するほうも大変な辛抱が必要となる作業です。なにしろ、ノラ猫が苦労なくケージに入ってくれるわけはないですから!こちらも時間をかけて、寒さと戦います。この結果、確実に猫の増加は抑えられます。

一方、これほど苦労しながらTNRをしても、人によっては「こんなことをしても、猫が消えていなくなるわけでもない」と、発言なさる方がいらっしゃいます。確かに、一匹残らず捕獲することは現実的に難しいことも事実です。しかし、この活動の目的は、猫の絶滅ではないのです。それに、これは、単なる駆除とは全く意図は異なります。ネズミ算ならぬネコ算といわれるように、想像以上に増える猫たちを、このTNRによって管理できる範囲の数に抑えて、平和に共生することを目指しているのです。飼い主のいない猫と地域の人々が、もっともっと、うまく「共生」できる社会が、一日も早く実現できますように。

2013年も、引き続き、一歩一歩進んでいこうと思います。よろしくお願いいたします。
posted by 猫と花地域環境ネットワーク at 18:14| 日記

2012年12月09日

講演に招かれる!

先月末の金曜日、中野区の職員の方たちの自主的勉強会に招かれました。
勤務時間終了後、「花の金曜日」を自主的な研修のために割いている、というグループ。
こういう前向きな方たちもいらっしゃるのです!
将来が明るくなるような気持ちになって、その期待に応えたいと準備をしました。

講演内容は、ずばり、「飼い主のいない猫の対策について」です。
公務員の方たちを前にして、猫と花地域環境ネットワークの活動の中で、直面してきた実際の様々な事例はもちろん、今年改訂された動物愛護法を始め、環境省のガイドライン、東京都の取り組みなど、今までの活動から得た情報を網羅的に1時間強の時間を要したレクチャーとなりました。
配布資料もどっさり。。。
今まで、このようなテーマについて考えたこともない方もいらしたかもしれませんが、
みなさんの様子から、しっかりした手応えが感じられ、充実した気持ちになりました。
実際、会の終了後にも、声をかけていただいたり、メールをいただいたりと、
良いコミュニケーションの機会となりました。

こうやって、一人ひとりに、この活動内容を誠意を持って伝えていくことが大切と思っています。
辛いことばかりじゃない、という嬉しさ!
ありがとうございました。
posted by 猫と花地域環境ネットワーク at 19:08| 日記

2012年09月02日

次回の地域ねこセミナー開催決定しました!

継続は力なり、この言葉を信じて開催している「地域ねこセミナー」
次回の準備が整いました。

seminor120922.pdf

場所は、中野上高田区民活動センターです。
ここでは、2回目の開催となりますが、日頃から飼い主のいない猫を目にすることが多い区域のひとつで、なかなか本来のかたちでの地域ねこ活動がはじめることができていません。
なんとか、状況を打破する良いきっかけとなるよう努めます。
多くの皆様のご参加を是非お待ちしております!
posted by 猫と花地域環境ネットワーク at 19:24| 日記

2012年08月26日

夏の暑さはまだまだ続く?

ブログの更新、かなりご無沙汰してしまいました。
朝晩は、少し涼しくなったかな、とも思いますが、相変わらず毎日暑い日が続いております。

この季節は、駅前花壇の花たちにも過酷な日々。
駅前ロータリーは、コンクリートに囲まれている場所なので、特に厳しいのかもしれません。
太陽が大好きで、丈夫なはずの日々草ですら、枯れてしまいがち。
ホースでの水遣りが難しい場所なので、バケツを持って何度も往復しますが、それも頻繁にはできないので、しきわらをして、保護してみました。
それでも安心できません。

飼い主のいない猫にとっても、この夏は、過酷。
また、エサ遣りにも、いつも以上に気をつけてほしいことがあります。
それは2点、虫と、食べ残しについて。
1)虫
害虫がいつも以上に発生しがちです。水を張った中にえさの容器を置くとか、虫除けの薬をうまく利用するなど、工夫が必要です。
2)食べ残し
ちょっとでも残っていれば、悪臭を放ち、腐ったものは猫にも有害です。
必ず、残りは処分し、あとを処理するようにしましょう。
これは、当然ながら、一年中を通して必要なことです。

そして、補足ですが、猫にも新鮮な水が必要です。特にカリカリ餌の場合には、必ずきれいな水の用意を。なお、「猫には牛乳をあげるものだ」という思い込みがありますが、実は牛乳は猫には消化しにくい飲み物で、あまりよくないので、ご注意。水が一番です。
また、人間の食べ物の残りは健康に悪影響がありますし、ナマの残り物など、
腐りやすく、匂いやすいので言語道断です。

人間たちも熱中症など、健康に注意の必要な日々が続きそうです。
とはいえ、秋ももうすぐそこ。
うまく乗り切りましょう。
posted by 猫と花地域環境ネットワーク at 11:30| 日記